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各リンク先の内、日本醸造協会誌及び日本醸造学会誌(醸協)は科学技術情報発信・流通総合システム(J-STAGE)、日本ブドウ・ワイン学会誌(J. ASEV. Jpn.)は日本ブドウ・ワイン学会(ASEV Japan)、AgriKnowledgeは農林水産省農林水産技術会議事務局筑波産学連携センターのWEBサイトです。
初めて分析される方や分析に不慣れな方のために、実際の分析操作を動画でご覧頂けます。ぜひご覧ください。YouTube(NRIBチャンネル)にリンクします。
上記の分析動画の内容をコンパクトにまとめました。
沖縄国税事務所・国税庁
アルコール分の分析方法に関する動画、作業上の注意点が分かりやすく説明されている。
(独)酒類総合研究所のWEBサイト
果実酒に関しては国税庁所定分析法と同じ。
(公財)日本醸造協会のWEBサイト
以前の国税庁所定分析法注解に代わるもの。
横塚弘毅:醸協、95 (5) 318-327, 2000
フォーリンシオカルト法など、所定分析法に含まれない項目も記載。
きた産業株式会社のWEBサイト。
後藤奈美:きた産業、Sake Utsuwa Research / 08 V
亜硫酸の使用目的のほか、分析の注意点などを分かりやすく説明。
後藤奈美ら:酒類総合研究所報告、176, 37-41 (2004)
標準分析法策定の際の検討結果。いわゆるランキン法の開発の経緯なども解説。
後藤(山本)奈美ら:J. ASEV. Jpn., 26, 127-132 (2015)
結合型亜硫酸の解離が温度の影響を受けること、希釈した赤ワインをリッパー法で測定すると実際より高めの測定値になることを報告。
亀山直樹ら:J. ASEV Jpn., 29, 119-135 (2018)
果汁の糖度、酸度、資化性窒素等について、所定法、屈折糖度計、FTIRなどによる分析値の比較。項目と分析方法によって、相関の高低がある。
横塚弘毅ら:J. ASEV Jpn., 15, 25-28 (2004)
可溶性固形分(Brix)の測定について、果汁の濁度は屈折糖度計の測定には有意な影響を与えないが、比重計(浮ひょう)による測定には1.4程度影響した。
(独)酒類総合研究所のWEBサイト
ホルモール法に代わるホルマリンを使わない分析法のマニュアル。
藤田晃子ら:J. ASEV. Jpn., 26, 133-140 (2015)
上記方法開発の原報。
Structure and properties of wine piments and tannins
Veronique Cheynier, Montserra Duenas-Paton, et al.
American Journal of Enology and Viticulture 57(3), 298-305, 2006
ワインには多様なフェノール化合物が含まれている。赤ワインの熟成中に生じる色素とタンニンの変化には多くの誤解があったが、アントシアニンは高分子化するだけでなく、低分子の誘導体も生じ、これらには無色のものも含まれること、熟成によって渋味が和らぐのはタンニンの高分子化ではなく低分子化が寄与することなどを解説した総説。
横塚弘毅:J. ASEV Jpn., 14、23-34 (2003)
アントシアニン等、フェノール化合物に関する概説と、醸造中に起こる酵素的な変化についての研究成果の紹介。
藤原 陽ら:J. ASEV Jpn., 23, 3-12 (2012)
赤ワイン熟成中の色素成分の変化を分析した研究成果を報告。
きた産業株式会社のWEBサイト。
後藤奈美:きた産業、Sake Utsuwa Research / 09 II
これまで誤解の多かったワインのフェノール化合物についての分かりやすい解説。
後藤奈美:醸協、107、210-216 (2012)
タンニン成分(プロアントシアニジン)の生合成やブドウ、ワイン中での変化について、海外の研究を含めた紹介。
市川茉利枝・奥田徹:J. ASEV Jpn., 26、159-161 (2015)
マスカット・ベーリーAの赤ワインに渋味成分(プロアントシアニジン)が少ない原因を解明。
AgriKnowledge
小山和哉:醸協、114、673-680 (2019)
アメリカ系ブドウや野生ブドウとの交雑品種は、アントシアニンだけなく、縮合タンニンの組成にも特徴があることを示した。栽培条件や醸造条件の影響についても解説。
AgriKnowledge
佐藤充克:農業及び園芸、93、296-308 (2018)
ワインのポリフェノール類について、赤ワインブームの背景となった海外の情報からその後の研究成果、筆者らのデータなどを幅広く解説。
Aroma Glycosides in Grapes and Wine
Jibin Liu, Xiao-Lin Zhu, Niamat Ullah, and Yong-Sheng Tao
Journal of Food Science, 82 (2), 248-259, 2017
ブドウとワインの主な香気成分には、遊離の揮発性化合物と非揮発性のグリコシド化合物が含まれる。後者は前者の10倍以上豊富であり、ブドウやワインの大きなアロマリザーブを構成する。ブドウのグリコシド構造、ブドウ品種間のアロマ配糖体の違い、加水分解メカニズム、及びそれらに影響を与える要因を含む、最近の研究結果をまとめたレビュー。テルペン類の例がよく知られているが、ノルイソプレノイド類、揮発性フェノール類、高級アルコールなどのグリコシドも紹介されている。
Wine Aroma Compounds in Grapes: A Critical Review
Carmen González-Barreiro, Raquel Rial-Otero, Beatriz Cancho-Grande &Jesús Simal-Gándara
Critical Reviews in Food Science and Nutrition, 55:2, 202-218, 2014
ブドウに含まれる香気成分(前駆体を含む)、及びその蓄積に及ぼす各種要因(土壌タイプ、日照、水分、窒素肥料等)の影響について包括的に紹介した総説。
小山和哉:生物工学、98, 674-678, 2020
ワインの品質を大きく左右するブドウのフェノール化合物や香気成分の概要と、栽培環境がこれらの成分に与える影響を解説。
Mousy Off-Flavor: A Review
Eleanor M. Snowdon, Michael C. Bowyer, Paul R. Grbin, Paul K. Bowyer
Agricultural and Food Chemistry, 54, 6465-6474, 2006
ワインのオフ・フレーバーの一つである「ネズミ臭」についての知見を紹介する総説。乳酸菌(特にヘテロ発酵型)またはDekkera /Brettanomyces酵母のいずれかに感染したワインは、ネズミ臭が生成される可能性がある。ネズミ臭の原因成分には、2-エチルテトラヒドロピリジン、2-アセチルテトラヒドロピリジンおよび2-アセチルピロリンがある。これらの成分はリジン、オルニチン、エタノール及びアセトアルデヒドから生成され、金属イオン(Fe2+、Mg2+、Mn2+、Ca2+)と酸素が生成に関与するが、詳細はまだ明らかではない。
J-STAGEのWEBサイト。
大西正展:日本食品工学会誌、15、199-202 (2014)
GC/MSを用いたレトロネイザルアロマの分析など、機器分析の紹介。
鈴木俊二:醸協、111、658-663 (2016)
ブドウを夜間~早朝に収穫するナイトハーベストは、原料処理を低温で行えることに意義があると考えられていたが、実はチオール系香気成分の前駆体が夜明け前にピークになることが明らかになった。
恩田匠:醸協、108、881-889 (2013)
国産ワインのフェノレ成分の分析や予防法の解説。
小林弘憲:醸協、111、381-387 (2016)
モノテルペン、チオール、フラネオールなどブドウ由来香気成分の解説。
小林弘憲:J. ASEV Jpn., 24, 17-23 (2013)
甲州のダマセノン、チオール、及びフェノール系異臭成分の生成要因等に関する解説。
後藤奈美:醸協、110、139-144 (2015)
β-ダマセノン、β-イオノンやTDNなど、ノルイソプレノイド系香気成分の生成や特徴に関する主に海外の研究を紹介。
AgriKnowledge
高瀬秀樹:醸協、113,730-737, 2018
最近、国内でも栽培されるようになったシラーに特徴的な胡椒様の香気成分、ロタンドンの特徴や生成機構についての解説。
J-STAGEのWEBサイト。
後藤奈美:におい・かおり環境学会誌、44、390-396 (2013)
ワインの香りの評価用語と原因物質や生成要因を概説。
田村隆幸:醸協、105、139-147 (2010)
ワインによっては魚介類の生臭味を強調させる場合があるが、その一因がワイン中の鉄分にあることを報告。
藤田晃子:醸協、106、271-279 (2011)
多価不飽和脂肪酸を豊富に含むシーフードと亜硫酸を含むワインを組合せると生臭味が発生する可能性を報告。
Factors Affecting Wine Texture, Taste, Clarity, Stability and Production Efficiency
Final Report to Australian Grape and Wine Authority AWRI
ワインのテクスチャーや味わい(渋味・苦味)、安定性に関するオーストラリア・ワイン研究所のプロジェクトの報告書。主要な成果として、①白ワインの新たな苦味成分としてインドール抱合体を発見、②溶存炭酸ガスが白ワインの苦味を低減させ甘味を増強、③ブドウ由来の低~中分子量の多糖類が赤ワインの渋味、辛さ、苦味低減して粘性を向上、④タンパク混濁予知に用いる加温テストの時間短縮に成功、⑤タンパク質を吸着するベントナイトの代替品としてナノ粒子磁性体を開発、⑥ワインのタンニン量を推定するモデルワインによるブドウタンニンの抽出法を開発 などがある。
Influence of wine polysaccharides on white and red wine mouthfeel
Richard Gawel, Alex Schulkin, Paul Smith, Stella Kassara, Leigh Francis, Markus Herderich and Dan Johnson
Australia Wine Research Institute, Wine & Viticulture Journal, Jan/Feb 2018
AWRIで実施されたワインに含まれる多糖類がワインの口当たり(粘度、渋み、ホットな感触)に及ぼす影響の研究の紹介。ワインから抽出した多糖類を白ワインに添加すると、官能評価による粘度が向上し、ホットな感触が減少した。中程度の分子量の多糖類の効果が大きかったが、ワインの㏗やアルコール分の影響も大きかった。
Properties of Wine Polysaccharides
Leticia Martínez-Lapuente, Zenaida Guadalupe and Belén Ayestarán
IntecOpen Pectins - Extraction, Purification, Characterization and Applications
ワインに含まれる多糖類は、コロイドを形成する主要な高分子であり、ブドウや酵母に由来する多様な多糖類が含まれる。それらの構造や作用、ワインへの抽出、及び技術的・官能的特性についての総説。
The Role of Polysaccharides In Vinification And Their Contribution To Aspects Such As Body, Better Mouthfeel And Stability
Edo Heyns
Nov 1, 2001 | Oenology research, Winetech Technical
ワインに含まれるブドウや酵母などに由来する多糖類の意義について、酒石やタンパク質の安定化、口当たりの改善等について紹介し、酵母の選択や酵素剤、シュールリー熟成の効果などの文献を紹介する解説記事。
The Role of Soluble Polysaccharides in Tannin-Cell Wall Interactions in Model Solutions and in Wines
Andrea Osete-Alcaraz, Ana Belén Bautista-Ortín and Encarna Gómez-Plaza
Biomolecules 10(1), 36, 2020
醸造中に抽出されるタンニンは細胞壁成分に再吸着するため、ワイン中の濃度が低下する。そこで、ペクチンとマンナンをタンニンと細胞壁画分を含むモデル溶液に添加したところ、タンニン濃度の向上が認められた。赤ワインの小規模発酵中に多糖類をマストに加えたところ、対照と比較して色が濃く、タンニン濃度が高くなり、官能分析では多糖類添加のワインのスコアが高くなった。ワイン中の多糖類の役割を示した研究報文。
Dissolved carbon dioxide beliefs questioned by new research
Wine Autraliaの解説記事
非発泡性ワインの溶存CO2がワインの官能特性に与える影響を検討した。溶存CO2が高いと赤ワインと白ワインの両方で甘味が増し、苦味・渋味が減ることがわかった。一方、溶存CO2レベルは、酸味、粘度・丸さの口当たり、アルコールによる暖かさには影響を与えなかった。これは、従来考えられていたような予想とは逆の結果であった。
Effect of dissolved carbon dioxide on the sensory properties of still white and red wines.
R. Gawel, A/ Schulkin, P.A. Smith, D. Espinase, and J.M. McRae
Australian Journal of Grape and Wine Research, 26, 172-179, 2020
上記解説記事の原報
松本信彦:J. ASEV Jpn. 7, 25-29 (1996)
ボルドー大学、きき酒士養成コースの実習等の紹介。
花牟礼研一、上野 昇:J. ASEV Jpn., 7, 116-122 (1996)
製造者の官能評価では、何を見て何を判断するのか、の解説。
北野一好:J. ASEV Jpn., 8, 98-104 (1997)
各種香気成分とその生成要因の解説。
朝倉康夫:J. ASEV Jpn., 8, 105-111 (1997)
官能検査手法の分類と各種手法の解説。
前橋健二:醸協、106、12 818-824 (2011)
甘味物質の概説して、甘味を感知する仕組みを細胞レベルから受容タンパク質までを網羅する。
J-STAGEのWEBサイト。
横塚弘毅:調理科学Vol. 22 No.1 pp. 29-36 (1989)
ワインの中の主な化学成分とフレーバーとの関連を解説。
J-STAGEのWEBサイト。
横塚弘毅:調理科学 Vol. 22 No.2 pp. 94-101 (1989)
ワインを口に入れた時感じられる感覚の中で触感の範中に入らないフレーバーについての解説。
J-STAGEのWEBサイト。
山口静子:化学と生物、Vol.50, No.7, pp.518-524 (2012)
官能評価の結果は妥当性の如何に関らず食の方向性を左右する。広い視野から官能評価の信用性を問い直し有効性を高めるための提言。
J-STAGE
鹿取みゆき:におい・かおり環境学会誌、48, 290-298, 2017
ワインのコンクールや地理的表示などの認証制度、更に大手ワイナリーで行われている官能評価の様式等を紹介するとともに、日本ワインのアロマホイール開発までのプロセスを紹介する。
Review document on sensory analysis of wine
OIVのTechnical Document
ワインの官能評価に関する一般的な留意事項、評価者の選定及び訓練方法、変質した香味の表現例等に関する総説。
AISSY株式会社のWEBサイト。
味覚センサーレオを中心として、味覚や食の科学に関するニュースを配信。
久本正嗣:J. ASEV Jpn., 30, 121-125, 2019
ワインに含まれる可能性のある食物アレルゲンや有害物質(カビ毒、カルバミン酸エチル、ビスフェノールA)の概要、及び日本、EU、米国における規制と表示ルールの解説。
Lead in Wine: A Review
OIVのTechnical Document
ワインに含まれる鉛について、OIV, EU, CODEXの基準値、WHOや欧州食品安全機関による安全性の評価結果、各国の分析データ等の総説。
東原和成、佐々木佳津子、伏木亨、鹿取みゆき:虹有社 (2013/10/2)
ISBN-13: 978-4770900616
においやおいしさの意味とそれらの感じ方、認知の仕方など感覚感性学分野の解説。ワイン中の品種香、アロマ、ブーケ成分も解説。
東原和成他4名著:虹有社 (2017/10/20)
ISBN-13: 978-4770900739
香りを感じる仕組みやその成分について分かりやすく解説、日本版ワインアロマホイールと香が嗅げるアロマカード付き。
ジェイミー・グッド(著) 伊藤伸子(訳):㈱エクスナレッジ (2018/1/31)
ISBN-13: 978-4767823959
テースティングにおける風味知覚の性質を解説。音を聞いて色が見え、色を見て音が聞こえるような共感覚も説明。五感とは単独では機能していない。